2009年10月10日土曜日
イノベーションへの解
◆クレイトン・クリステンセン/マイケル・レイナー 著 玉田俊平太 監修 / 櫻井祐子 訳 『イノベーションへの解』(2003年,翔泳社)
クリステンセンの前著でもっと有名な『イノベーションのジレンマ』の続編にあたる。書店で迷ったが、切実なところでやはり「ジレンマ」よりも「解」が欲しかったので、正編をとばして続編から読むことになった。
「持続的イノベーションの結果、製品が顧客の要求を超えてしまい、よりお手軽な製品をローコストで提供する破壊的イノベーションが勝利を収める」という、『イノベーションのジレンマ』で提示されたのであろう洞察を出発点として、破壊的イノベーションを成功に導くための条件が様々な観点から論じられる。
起点になっているアイディアには「なるほど」と感じ入ったが、それに続く条件画定の議論もそれぞれに程度の差はあれ説得力がある。
ビジネス書は時々読んで参考にさせてもらっているが、実地で使ってみて当たらぬも八卦、当たればOK程度のものというこれまでの認識を改めさせられた。また、(矛盾するようだが)この種の本はそれこそピンキリで、スタージョンの法則が強化された形であてはまる世界だと思ってはいたが、これほどのピンがあるとは思わなかった。ハーヴァード・ビジネス・スクールおそるべし。
訳はちょっと読みにくかった。『イノベーションのジレンマ』もいずれ読まねば。
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